【ロボコン開催レポート】ロボコンはプログラミング 教育

子ども向けのプログラミング学習のツールとしては概ね、「アンプラグド系」「ビジュアル言語系」「ロボット系」の3種に分類されます。

プログラムの実行は、どうしてもPC内でのプログラミング~実行となるため、世界がビジュアル(視覚)に限定されてしまいます。

暮らしの中で実際に使われている、電気製品や乗り物、様々な機械といった身の回りで動くものと結びつけるのがやや困難だからです。

そこで登場するのが、「ロボット系」です。実際に動くものをプログラミングするからです。そんなロボットのコンテストがあると聞いたので、さっそく見学に行ってきました。

今回はこれまでNHKのテレビでしか見たことがなかった「ロボコン」というもののイベントに行く機会が2回ありましたのでその様子をレポートします。

ロボコンとは

ロボコンとはロボットコンテストのことです。テレビで見たものは、対象が高専生や大学生の大会でしたが、今回のものは小学生から高校生までを対象とした「アフレルスプリングカップ」と高校生以上を対象の「ETロボコン」でした。

競技内容を比較していただくと,同じロボコンでもずいぶん異なることがわかります。

1つはロボットに対する「操作」です。
高専ロボコンでのロボットはほとんどが「リモコン」を使って人間がロボットを操作して1つ1つの動作を行わせています。つまり,どこでどのように動くのかは,人間が決めてロボットに指示を与えています。
これに対しロボコンのロボット(走行体といいます)は,スタート地点でスタートボタンを押されたら,ゴールするまで一切人間は操作しません。このような方式を「自律型ロボット」といいます。

走行体はスタートしたら,赤外線センサーによりコースの黒い線を辿り,自分が進むべき方向を判断しています。コースにはカーブもあれば分岐もあり,途中で途切れてUターンすることもあります。これら全ての判断を,あらかじめソフトウェアとしてプログラミングにより走行体が自ら行い,ゴールを目指すのです。

もう1つの違いはロボットそのものの見た目です。
高専ロボコンに登場してくるロボットは,あるミッションを達成するためにさまざまな創意工夫を「メカ」により実現しています。そのため,出場者が作成するロボットはさまざまなスタイルになっています。

ロボコンの走行体は,どのチームも同じ見た目です。走行体の組み立て方はパーツ1つから全て規定されており,同じロボット(教育版レゴ®マインドストーム®EV3)を使うことがルールとなっています。競技の前にはアレンジされていないか車検もあります。ロボコンにおいて各チームが創意工夫を施すのは,メカとしてのロボットではなく,そのロボットを動かす「ソフトウェア」が対象だからです。



ETロボコンについて

「ETロボコン」の方は実施説明会へ行きました。
説明会では、ETロボコンの競技内容、開催スケジュールやデモ走行の後、募集の告知がありました。

ETロボコンは社団法人 組込みシステム技術協会(JASA)が主催しており,ETロボコン実行委員会により企画運営されています。「組込みシステム」分野における技術教育をテーマに若い人材の育成を目的としています。今年で17年目を迎えます。

実行委員会は,全国約250名の産学官からの献身的なメンバーからなるほぼボランティアベースの組織で,参加者とともにロボコン・コミュニティをつくりあげています。

ETロボコンの特色

「ETロボコン」は数あるロボットコンテストとは一線を画し,業界一体となって取り組むイベントです。技術教育や試走会、競技会といった参加にあたっての一連の流れがエンジニアの教育の場、技術交流の場となります。

「⁠ソフトウェア」「⁠組込み」「⁠モデリング」にフォーカスしており,競技会であると同時に“⁠技術教育のプラットフォーム⁠”として運営されていることが最大の特徴といえるでしょう。

とくに学生を含む若手の技術者への開発実践機会を提供することで日本全体の技術者レベルの底上げを図っていこうとする「教育ロボコンなのです。

学生と社会人が同じ条件で競う機会は珍しく、人材交流が盛んにされており、学生側がいいものを作れば企業へのアピールの機会になります。企業側も即戦力をリクルーティングにつながることも多くあるそうです。

スケジュール[納期](試走会、モデル提出、大会など)が決まっていますので、進捗管理ができる良い機会となると思います。

ETロボコンの開催概要

下記要領で開催されます。締め切り間近ですが、参加見込みの方,興味ある方は応募下さい。

大会公式サイト: http://www.etrobo.jp/2018/

<対象>

高校生以上(エンジニア及び大学生、高専生、専門学生が主な対象です)

<チーム編成>

2人以上のチーム参加を推奨

<募集申込>

申込受付期間:3月1日(木)~ 4月5日(木)17:00締切。
(別途;参加費のお支払いが必要)

学生のみ仮登録制度あり(期間: 4月6日(金)~4月26日(木)

<イベント開催予定>

9~10月頃に17ヶ所での開催される地区大会にて優秀な成績をおさめた精鋭52チームが全国大会である「チャンピオンシップ大会」へとすすみます。(11月14,15日に開かれる予定です。)

<コンテストの内容>

組込みソフトウェア開発力をモデル部門競技部門の2部門の総合点で競うコンテストです。

さらに競技部門は以下の2つの部門があります。

デベロッパー部門

1つは、レゴ®マインドストーム®を用いた同一の走行体で指定されたコース・課題を早く正確に走行する競技を行う、ソフトウェアの開発力を競う部門です。

ハード(ロボット)は共通ですので、ソフトウェアの違いだけで競うことになります。走行の途中では「AIアンサーゲーム」が追加され、深層学習や機械学習を用いたクイズを解く必要があります。

走行体については、タイヤの直径が8cmから10cmに変更され、プライマリー・クラスの走行体に1関節の「伸びる尻尾」が搭載されました。

ガレッジニア部門

もう1つは、自由に製品・サービスを企画し、レゴ®マインドストーム®を用いて会場で発表する、企画力・技術力・プレゼンテーション力を競う部門です。

<大会の特徴>

チャレンジの場

ロボコンは日頃学んでいることを実践する場でもあります。
学生と社会人が同じ条件で競う機会はそう多くはありません。
大会で良い成績を収めるという目標が主体性を生み出し、参加者を成長に導きます。

技術教育の場

技術教育や試走会、競技会といった参加にあたっての一連の流れが、エンジニア教育の場となります。
競技会では、分析・設計モデル図も審査の対象となり、他チームのモデル図も公開されるため技術交流にもつながります。

人材交流の場

ETロボコンは競技会だけでなく。ワークショップや懇親会にも力を入れています。
学生や企業の垣根を超えた交流が、就職やリクルーティングにつながることも多く、さまざまなメリットがあります。



地区大会スケジュール

・東京地区大会 9月16日 (日) ~17日 (月・祝) 早稲田大学 西早稲田キャンパス
・南関東地区大会 9月16日 (日) ~17日 (月・祝) 関東学院大学 金沢八景キャンパス
・北陸地区大会 9月16日 (日) 金沢工業大学 扇が丘キャンパス
・関西地区大会 9月16日 (日) 京都コンピュータ学院 京都駅前校
・中四国地区大会 9月16日 (日) 福山大学 宮地茂記念館
・北海道地区大会 9月23日 (日) 稚内北星学園大学
・東北地区大会 9月23日 (日) 岩手県民情報交流センター (アイーナ) 小田島組☆ほ~る
・東海地区大会 9月29日 (土) ~30日 (日) デンソー本社
・九州南地区大会 9月29日 (土) 鹿児島工業高等専門学校
・沖縄地区大会 9月29日 (土) 沖縄産業支援センター
・九州北地区大会 9月30日 (日) 九州産業大学
・北関東地区大会 10月7日 (日) ものつくり大学

チャンピオンシップ大会

  • 大会スケジュール 11月14日(水)パシフィコ横浜 会議センター3F

ETロボコン2018

「アフレルスプリングカップ」

「アフレルスプリングカップ」は、WRO(World Robot Olympiad)への出場を見据えた競技内容が特徴で、主にEV3を使い始めたばかりで力試しをしたい初心者を対象にした大会です。ロボコン参加を通してスキル自信がつくだけでなく、目標をもって挑戦することで、エンジニアや科学者を目指した学習への大きなモチベーションを育みます。

WROとは、自律型ロボットを活用し、若い世代の科学への興味付けと指導者育成の両面で、科学技術の発展を目指す国際的ロボットコンテストのこと。
世界中の子ども達が、各々ロボットを製作しプログラムにより自動制御する技術を競います。

同大会は、今年で5回目を迎え、東京大会に加えて大阪大会が初開催されました。全競技部門で209チームの参加が予定されています。

  • WROへの出場を考えている方の力試しに最適
  • ロボコンに初めてトライする主に初級者向け
  • WROのルールを簡易にした競技内容

アフレルスプリングカップの開催概要

<対象>

小学生、中学生、高校生、大学生(含む高専、専門学校など)

<チーム編成>

選手(児童・生徒)2~3名 + コーチ(20歳以上の大人)1名

<部門>

・小学生【初級】部門
・中学生【初級】部門
・高校生【初級】部門
・高校生【上級】部門
・ユニバーシティ部門

大会URL:http://afrel.co.jp/robocon/afrelspringcup2018

まとめ

今回のスプリングカップは、11月にタイで開催される約60ヵ国参加のWRO世界大会に繋がる最初のステップと位置付けられます。最初ですから失敗してもいいですが、いつもよりちょっとだけ頑張ってみて、チャレンジしました。
思い通りにいかず悩む姿、うまくいって弾ける笑顔、なんとかしようと見つめる眼差し、いろんなドラマがあった1日でした。

スプリングカップでできたこと、失敗したこと、試してみたこと、夏のWRO Japan予選会に向けてもっとチャレンジできるように励んで下さい。



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