子供向けプログラミング教育ツール(マイコン)を親子で学ぶ

近年、プログラミング学習に適したハードウェアも様々なものが用意されています。

その1つが「マイクロコンピューター(マイコン)」と呼ばれる、機能を特化したミニコンピュータです。

イギリスでは、「micro:bit」というマイコンが、国内の児童に100万台配布されました。

数千円以内で購入できる安価なものがほとんどで、小型なため、学校や教室で大量に教材をそろえる際にも適しています。

マイコン自体はむきだしの基盤なので、ハードウェアの構造を知る体験ができるという意味でも、これから需要が高まっていく教材の1つです。

この記事では、手軽に手に入れることが出来る、IchigoJam(イチゴジャム)、Raspberry Pi(ラズベリーパイ)、micro:bitの3つについて取り上げます。

マイクロコンピューター(マイコン)編

マイクロコンピュータは、製品としては、組み立てキットのものと、ボードとしては完成した状態で販売されたものがあります。組み立てキットのものは、部品をはんだ付けして組み立てる事から始めます。

最近のマイコンボードは、プログラムを開発する対象のマイコン(ターゲットCPU)とは別に、PCとUSBなどで通信してプログラムを受信したり、受信したプログラムをターゲットCPUに書き込んだり、さらに開発時のデバッグに役立ついろいろな機能を実行する別のマイコンを搭載したものも多くなっています。

このようなマイコンボードがあれば、高価な開発装置がなくても、手軽にプログラム開発ができます。



IchigoJam(イチゴジャム)

対象年齢:小学生~
価格:【プリント基板組立キット】1,500円(税別)
【組立済完成品】2,000円(税別)
必要なもの:テレビ、ビデオ線、PS/2キーボード、
電源、MicroUSB
開発元:jig.jp

IchigoJamは、「すべてのこどもたちにプログラミングを」という主旨のもと、日本のjig.jpによって開発されました。

IchigoJamは、こどもたちのものづくりへの関心やICTリテラシー向上のため、プログラミング教室の実施などプログラミングや電子工作について学ぶ場を提供しているプログラミング・クラブ・ネットワーク(PCN)キッズベンチャー(KidsVenture)などで、プログラミング教材として活用されています。

プリント基板にはんだ付けから始めるキットと、あらかじめ組み立てられたキットが用意されています。

電源オンでBASICが使えるシンプルさが特徴で、家庭用テレビとPC用キーボードをつないでプログラミングできるようになっています。

インターネットには接続できない仕様なので、ウイルスなどのです。心配もなく、安心して子どもに与えることが出来ます。

公式サイトには、はんだ付けの解説資料のほか、プログラミングの解説やゲームのサンプル、応用例などが豊富に用意されています。

また、オンライン動画講座「Shummy」で IchigoJam を活用したプログラミングを動画で学ぶことが出来るようになっています。親子で楽しく学びたい方にオススメです。

IchigoJam検定

B Inc.は、こどもパソコン「IchigoJam」の理解やスキルを測る「IchigoJam検定」を、今春(2018)に開始します。

「IchigoJam検定」の受験対象は小学生以上で、年4回の実施を予定している。1級~10級で構成され(当初は9級、10級のみ)、設問は『IchigoJamでプログラミング』『親子でベーシック入門 IchigoJamではじめてのプログラミング』(どちらも福井工業高等専門学校名誉教授・蘆田昇氏著)に加えて、「IchigoJamはじめのいっぽ」プリントの内容を元に作成します。

 全国のプログラミング教室を実施している団体など、実施希望団体からB Inc.へ検定実施管理の申し込みを行い、「IchigoJam検定」実施にかかる委託契約を締結することで、最寄りの実施教室で申し込み・受験できるようになっています。



Raspberry Pi(ラズベリーパイ)

対象年齢:小学生~
価格:4,000円(税別)
必要なもの:ディスプレイ、キーボード、HDMIケーブル、電源(ACアダプター)、micro SD card
問合せRSコンポーネンツ

 <5つの特徴>

  1. 小型で低コスト
  2. GPU搭載
  3. HDMI出力、USBポート、LANポートを持つ
  4. OSが使用可能
  5. 組み込みよりサーバー向け

Raspberry Piは、教育用コンピューターとしてラズベリーパイ財団によって開発されたマイコンです。現在発売されているのは3世代目にあたります。

SDカード/microSDカードへ書き込んだOSのインストールから始める必要がありますが、通常のPCと同じように計算処理をするCPUや、データを一時記憶するメモリ、ストレージや通信、入出力インターフェースなど一通りを持つのが特徴です。

本体基板上のGPIO(General Purpose Input/Output)という入出力ポートから、センサーやモーター、カメラといった外部機器を電子回路に接続することができます。

プログラミングの学習用だけでなく、データがコンピューターへどのように入力されたり出力されたりするかという、コンピューターの仕組みそのものを学べます。

ラズベリーパイの本体価格は、5,000円前後という低価格で手に入れることが出来るため、気軽に始められます。

また、電子工作に関する書籍や情報が豊富にありますので、ラズベリーパイを活用して、ロボットプログラミングに取り組むこともできます。


こうした特徴のあるラズベリーパイでは、配布されているOS(オペレーティングシステム)を起動すると、すぐにScratchやPythonなどのプログラミング環境が使えるようになっています

子ども達に人気のある「マインクラフト」のラズベリーパイ版であるMinecraft Piも、最初から使えるようになっています。

Minecraft Piはマインクラフトのワールドをプログラミングすることで建築を自動化できるなど、プログラミングによって作成した結果をマインクラフトのワールドに反映させることが出来ます。

そのため、マインクラフトのユーザーが楽しみながらプログラミングを学習できる環境になっています。

電子工作でタクトスイッチを押して、マインクラフトワールドに建築物を自動で出現させるようなことも実現できるでしょう。

Raspberry Piでできること

プログラミングによってRaspberry Piに接続した外部機器を動作させることで、アイデア次第でいろいろなことができます。列記してみると・・・

  • 音とLED点滅
  • ロボットの制御
  • 携帯ゲーム機
  • 警報機能付き監視カメラ
  • 家庭製品指導制御
  • デジカメ
  • 動画再生のためのメディアサーバー
  • 携帯電話を作る
  • Wi-Fi中継器を作る
  • AIスピーカーを作る
  • 機器本体とインターネットと繋げるIoT
  • その他

大人でもハマってしまった人もいるようで、使用例はこのように多数あり、電子工作から実用化されるものまであります。

皆さんもアイデアを絞って作ってみてはいかがですか?

micro:bit

対象年齢:小学生~
価格:2,000円(税別)
必要なもの:PC,USB(microB)ケーブル
問合せスイッチエデュケーション

イギリスのBBCによるプログラミング教育向けのマイコンです。子どものプログラミング学習向けに作られたものだが、大人でも楽しめる仕掛けがが満載されています。ラズパイより手軽な学習マイコン・ボードです。

プログラミングもウェブブラウザでとてもカンタンにできるので、子どもといっしょに楽しんでみるのもいいでしょう。

4×5センチ程度の小さなボード(基板)に、25個のLED、2個のスイッチのほか、温度センサー、加速度センサー、磁力センサー(コンパス)、光センサーが組み込まれています。また、無線通信機能として、BLE(Bluetooth Low Energy)も搭載されています。

LEDを利用して、光り方を変えて模様や文字を表すことができます。

これだけ機能が盛りだくさんで、価格は2000円程度。マイコンプログラミングをちょっと楽しんでみるには、ぴったりなアイテムなのです。

開発環境はWebブラウザ上で動作するブロックプログラミングのエディターです。ソフトのインストールは必要ありません。

シュミレーターでプログラミングを試してから、ダウンロードしてそれをmicro:bitに転送します。

そしてJavaScriptエディタに切り替えるとJavaScriptでのプログラミングが可能です。さらにPythonエディタも使うことが出来ます。

公式サイトのサンプルを、まずは動かしてみるといいでしょう。

micro:bit同士で通信して文字列や数字をお互いに送りあうこともできます。

スマホのmicro:bitアプリと通信してプログラムするのも楽しいです。自由度が高い教材です。

なお、今年(2018年)夏には、micro:bitを使った作品のコンテストも予定されています。

詳細・申込

まとめ

今回は教育向けに開発された、安価なボード型コンピューターのIchigoJam、ラズベリーパイ、micro:bitをご紹介しました。

もともとは子供の教育用として開発されたラズベリーパイ
もちろん子供のプログラミング学習などでも使える充実したソフトも揃っていますので、子供の好奇心を刺激しながらプログラミングの学習を学ばせることができます。

さらに、電子工作付きの大人が夢中になる懐の深さを持った超小型コンピューターが「ラズベリーパイ」です。

安価で購入しやすくとっつきやすい印象のあるラズパイですが、1から一人で作っていくのはなかなか難しいものです。

お子さん一人では難しい点もあるかと思います。ぜひ親子で頑張ってみてください。

OSのインストールから、電子工作のファーストステップ「Lチカ」、各種センサーの基礎知識やスマホとの連携方法など、知っておかないと先に進めないようなことも多くあります。

ネット上にも様々な情報がありますので、ある程度知識のある方であれば、ほとんどの問題は自力で解決できるかと思いますが、初心者の方には正直ハードルが高い解説が多かったりします。

実際、ラズパイを買ってはみたものの、よくわからずに使わなくなってしまったという話も耳にします。

ラズパイ初心者の方は、教材を読みながら基礎から学びながら進めていくと、ラズパイの魅力や面白さを感じることができるのではないでしょうか。

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